風邪と腰痛は要注意 腎臓を痛めつける怖い薬の飲み合わせ
今年もあとわずか。最後の追い込みに必死という仕事人間も多いのではないか。多少体調が悪くても病院に行かず、薬で症状をごまかすケースもあるだろう。しかし、下手をすると急性腎不全から透析になることもある。要注意だ。
証券会社に勤めるAさん(42)は、このところの株価上昇で寝る間もないほど忙しい。2週間ほど前から風邪気味で、腰痛にも悩まされているが、病院に行く時間がない。
「仕方なく処方薬や市販薬をフル活用して乗り切ろうと考えたのです。風邪は、病院でもらって飲み残していた抗生物質や市販薬を服用、同じく使い切らなかった腰痛の痛み止めを1日2~3回服用していました。しばらくは調子が良かったのですが、そのうち体がむくんでだるくなり、尿の出が悪くなり、食欲不振も出て、仕事のミスが多くなったのです」(Aさん)
異変を感じたAさん、仕方なく会社近くの病院に行って驚いた。「急性腎不全」と診断されたからだ。
「しかも、“もう少し遅かったら透析になっていたかもしれません、それほど重症です”と言われ、緊急入院となったのです。確かに人間ドックでは、腎機能を調べるクレアチニン値が高いことを指摘され、腎臓が弱っていると警告されていました。しかし、これほど急激に悪化するとは思いませんでした」(Aさん)