子供のメンタル不調 要注意サインは「朝起きられない」
子供が学校を休みがちになった――。それはもしかしたら、治療が必要なメンタル不調かもしれない。「なまけてる!」などと叱る前に、治療を考えたほうがいい。
Aさんの息子(12)は、半年ほど前から学校に行かなくなった。朝もなかなか起きてこない。
Aさんは最初「なまけ病」だと叱ったが、息子は学校に行こうとしない。いじめを疑うも、本人は否定し、周囲も「そうは思えない」と言う。いじめでなければ何が登校拒否の原因か? 考えても、答えが見つからない。
Aさんが相談したのは、登校拒否の子供の患者も多いと知人から紹介された「新宿メンタルクリニック アイランドタワー」。検査と問診の結果、息子は「双極性障害(そううつ病)」と診断され、治療が始まった。2週間ほどで家族と一緒に朝食を取れるようになり、1カ月後には学校に通えるようになった。今では、登校拒否になったことが嘘のように、学校生活をエンジョイしている。同クリニックの川口佑院長が言う。
「子供のメンタル不調は、大人と違って非常に分かりにくい。つらさを言葉で表現できず、なぜ学校に行けないのかを本人もわかっていないからです。患者さんを診ていると、登校拒否のお子さんには、双極性障害が関係しているケースが多い。親が気付かなければ適切な治療につながらないのですが、そこが最も難しい問題点です」