注射1本で動脈硬化チェック 注目の「LOX-INDEX」って何?
注射1本で「動脈硬化のごく早期」をチェックできる「LOX-INDEX(ロックス・インデックス)」が注目されている。現在、全国600カ所の医療機関で実施されている。埼玉県済生会川口総合病院健診科・内藤直木科長(循環器専門医)に聞いた。
脳卒中や心筋梗塞などの原因となる動脈硬化は、血管内皮細胞の慢性的な炎症によって起こる。この炎症はなぜ起こるのか?
「血管内のLDL(悪玉コレステロール)が活性酸素などによって酸化し、『酸化変性LDL』という物質に変わります。これが『LOX-1』というタンパク質と結合し、血管内皮細胞の炎症を引き起こすのです」
酸化変性LDLとLOX-1は掛け合わせによって、相乗作用で動脈硬化のリスクを上げていく。つまり、動脈硬化のリスクをチェックするなら、酸化変性LDLとLOX-1の掛け合わせの数値を調べればいい。それを可能にしたのが、ロックス・インデックスだ。
「動脈硬化のリスクを調べるならほかの検査もあるだろう」と思うかもしれない。MRIやCTなどの画像検査、心・頚動脈エコーなどの伝播脳波検査がある。