最悪なら足切断も 「こむら返り」には危ない病気が潜む
甲状腺機能低下症でもこむら返りが表れるが、これは甲状腺機能低下症が低カリウム血症を招くから。血液中のカリウムが少なくなると神経が興奮し、筋肉がつるのだ。
■早期に発見するには?
一方、血行の悪さからこむら返りを起こしやすい病気は糖尿病や高血圧のほかに末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)がある。
末梢動脈疾患は喫煙や生活習慣病が原因で、主に足の動脈に動脈硬化が起こり、狭くなるか詰まるかして血液の流れが悪くなる病気で、さまざまな障害が表れる。
「この病気は4つのステップに分かれています。最初は足がしびれたり、冷えたりするだけですが、やがて痛くて休み休みでなくては歩けなくなります。そのうち、安静時でも痛みが取れなくなる。最後は血液が足の先まで行かないで、潰瘍が出来てついには足が腐ってしまい、足を切断することになります」
末梢動脈疾患は50代から増えてきて65歳以上の6~15%がかかるといわれている。5年経過で約20%が歩行障害を悪化させ、10%が足の動脈の血液が減少する「重症下肢虚血」と呼ばれる状態になり、数%が足を切断する。