【心臓カテーテル治療】千葉西総合病院・循環器内科(千葉県松戸市)
患者は全国から紹介されてくるので、難しい症例も多い。三角院長は全治療を監督する立場だが、治療過程に難所があれば、その部分は直接治療にも加わるという。
PCIの方法には、狭窄部分を風船で広げる「バルーン療法」、広げた状態を金属のステントで保つ「ステント療法」、器具で削ったりして狭窄を取り除く「アテレクトミー」がある。必要であれば組み合わせて治療する。
バルーン療法やステント療法は多くの病院で行われているが、アテレクトミーは高度な技術が必要なため、心臓血管外科が常駐していたり、一定のPCI件数が必要になるなど、実施するには施設基準がある。認可されていても、実際、コンスタントにこなしているのは同院を含めて全国で50施設くらいという。
「アテレクトミーには『ロータブレーター』と『レーザー』があります。ロータブレーターは、石灰化して石のように硬くなった病変に対してダイヤモンド粒子が埋め込まれたドリルのような器具を高速回転させて削ります。レーザーは軟らかい血栓の詰まりに用います。バルーンを使うと血栓が飛んでしまうので、レーザーで溶かして取り除くのです」