いまの「ホスピス」は入院が長くなると退院を勧められる
担当医からは「いまの治療が効かなくなったら、もう方法はありません。その時は3カ月の命だと思ってください。ホスピスを希望されるのであれば、今のうちに探した方がいいでしょう。紹介状は書きます」と告げられました。Pさんはめっきり食事量が少なくなり、だんだん体力が衰えてきていました。最期の3カ月をひとりで暮らすのは無理と考え、ホスピスを探してみることにしたのです。
■かつては治療も行われていた
まずA病院のホームページで緩和病棟について調べてみたところ、入院の条件の中に「症状が軽減した場合には、退院または転院となる旨に同意していること」とありました。また、「多くの患者さんに緩和ケア病棟を利用していただくために、それぞれの患者さんの入院期間は平均16日程度と短くなっています」と記載されていました。
次にDホスピスに電話してみると、施設の職員から「がん患者の苦痛を緩和する施設です。入院が3カ月以上になりますと、退院か転院していただきます。入院中に亡くなる方のみとりはいたしますが、本来はみとりをする施設ではありません」と言われました。