論文が世界で注目 胆道がんをほぼ確実に発症させない方法

公開日: 更新日:

■超音波検査の結果に注目

 膵・胆管合流異常は、胆道が拡張する「先天性胆道拡張症」と、拡張しない「非拡張型」に分かれる。

 拡張症では約半数が子供のうちに見つかり手術を受ける。残り半数も胆石や膵炎を起こしやすく、成人になってから発見されやすい。たとえそれらがなくても、健診の超音波検査で見つかる例もある。

 一方、発見されにくいのが非拡張型だ。自覚症状に乏しく、超音波検査では見つからない。MRIで膵・胆管合流異常が分かるが、だれにでも行えるわけではない。

「胆道がんの発症率は、拡張症で22%、非拡張型で42%。どちらも等しく胆道がんのリスクを上げますが、非拡張型の方が発症率が高いのは、発見が難しいことと関連していると考えられます」

 健康診断の範囲で、合流異常の非拡張型を見つけられないか――。神澤医師らが着目したのは「胆嚢壁の厚さ」だ。

 合流異常があると、膵液が胆管に逆流し、胆嚢壁に炎症が起こる。生まれてから何十年と胆嚢壁に炎症を繰り返すと、胆嚢の粘膜が過形成といって厚くなり(胆嚢壁肥厚)、その後がんに進展する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…