物忘れを進めるか食い止めるか 分かれ道は飲酒量で決まる

公開日: 更新日:

 年齢とともに増える物忘れ。その原因は、海馬にある神経細胞が機能低下することにあった。そんな物忘れに「アルコールが影響する」と言うのは、くどうちあき脳神経外科クリニック・工藤千秋院長だ。

「お酒を大量に飲み続けると、脳が萎縮して記憶力が低下します。アルコール性脳症といわれる状態です」

 アルコールは肝臓で毒性のあるアセトアルデヒドに分解され、さらに無害な酢酸に分解される。しかし、アルコール摂取量が多いとすぐには分解しきれず、アセトアルデヒドが体内を巡ってしまう。それが脳の神経細胞を破壊するのだ。特に記憶の中枢である海馬は脆弱で、真っ先に破壊されるという。

「一方、お酒には脳の血流を良くし、代謝を高める効果があります。適量でさえあれば、毎日飲んでも構いません」(工藤院長)

 米山医院・米山公啓院長もこう言う。

「お酒を適度に飲んでいる人は、認知症の発症率が低いというデータがあります。特にワインは良い効果があるようです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇