胆管がん<4>「アクションを起こしながらがんと戦う」
大学のサッカー部でキャプテンも経験している西口さんは、こんなことで心が折れてはいけないと「キャンサーペアレンツ」というネットワークを2016年4月に立ち上げた。
「がんの告知を受けると強烈な孤独感を味わいます。話し相手がいない、身近に仲間もいない。それなら、がん患者で私と同じように子供を持ちながら働く家族と、情報を交換しながら励まし合って生きていけたらという思いから立ち上げたのです」
登録は無料で、ネットを利用して病期や治療、家族などの近状を報告し合い、ときどき子供も連れて集まって話し合う。笑いも絶えない。会員は1500人に増えた。
さらに西口さんは、発起人のひとりである「がんアライ部」の活動にも参加している。こちらもがん患者や家族が中心になったネットワークで、がんと共生しながら「いきいきとして働こう」という目的で結成されたプロジェクトである。
大手企業の人事担当者を招き、がん患者が働きやすい環境を学ぶ勉強会を主催したり、セミナー、がん患者同士の情報交換、がん患者と仕事の両立に先進的に取り組んでいる企業担当者のインタビューも発信する。