著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

舌が「黄色い人」は糖尿病?有病割合は「白い人」の2.23倍

公開日: 更新日:

 東洋医学では、「舌診(ぜっしん)」といって、舌の色や状態から、体の健康状態を判断することがあります。舌は通常、薄いピンク色をしていますが、風邪をひくなど体力が消耗していると白く濁ったり、体内に熱がこもっていると赤みがより濃くなることがあるそうです。舌の色調と糖尿病の関連を検討した研究論文が、日本疫学会誌(2018年6月号)に掲載されました。

 この研究では、愛媛県東温市に在住している30~79歳の非喫煙者(男性315人、女性654人)が対象となっています。舌の色調は、白(正常)、淡黄色、黄色の3つのカテゴリーに分類され、糖尿病の有病割合が比較されました。なお、舌の色調に変化を及ぼすコーヒーや紅茶の摂取状況は、調査前に確認されています。さらに、結果に影響を与え得る、年齢、性別、飲酒状況、身体活動量などで統計的に補正して解析を行っています。

 その結果、糖尿病の有病割合は、舌が白い人に比べて、黄色い人で2・23倍、統計的にも有意に多いことが示されました。

 抗菌薬など医薬品の中には舌の色調を変化させる薬剤が知られていますが、この研究では被験者が服用していた薬剤までは考慮されていません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭