突然死もある…痩せでも危ない隠れメタボ10%の驚愕データ
■血圧計は家庭や職場に1台
「血圧は日内変動があって、健康なら朝は低く、活動するにつれて上昇して、寝ている間に下がります。どのタイミングで血圧を測るかによって数値の意味が違いますが、下がるべきはずの就寝中が高い夜間高血圧は特に危ない。外来で診察していると、メタボでない人も、夜間高血圧が少なくありません。私が10年以上前に調べた研究では、健康診断で正常な人でも日中のどこかで血圧が基準値を超えて高くなる人が4人に1人の割合で見つかっています。『私は大丈夫』と健康を過信している人も、決して油断できません」
亡くなった寺田さんの血圧がどうだったのか分からないが、ちょっと気になるデータだろう。万が一の事態を防ぐには、どうすればいいか。
「中高年なら、家庭に血圧計を置いて事あるごとにチェックすることです。社員の健康を考える企業だと、職場に設置しているところもある。動悸や息切れなどの症状があれば、すぐに受診して24時間の血圧や心電図を調べる検査を受けるといい。健康診断の血圧の値はしょせん、“瞬間風速”ですから、どこに異常が潜んでいるか分かりません。それをチェックするのが、24時間検査なのです」