尖圭コンジローマ<1>感染源は元カレ?潜伏期間は最大8カ月
夏のある日、20代前半の女性A子さんが、性感染症治療専門施設「プライベートケアクリニック東京」(新宿区)を受診した。訴えはこうだ。
「先生、アソコにイボイボができました。痛くもかゆくもありませんが、気持ちが悪くて……」
さっそく診察すると、A子さんの性器(小陰唇と腟前庭)に、大きさが径1~5ミリの小さなとがったイボがたくさんできていた。
医師は「この病気は『尖圭(せんけい)コンジローマ』です。今、パートナーはいますか」と聞く。するとA子さんは「え、尖圭コンジローマ。本当ですか。今の彼と付き合い始めて2カ月になります。じゃあ、彼にうつされたんですね。ひどいわ、頭にきちゃう」と急に怒りだした。
「今の彼」という言葉が気になった医師は、さらに「付き合って2カ月ですか。では、元カレとはいつ別れましたか」と質問した。
A子さんは「別れたのは、もう半年も前ですから関係ないですよね。うつしたのは今の彼に決まっています」という。