音楽で認知機能改善が 新曲は老人ホームでの体操も想定
ド派手な衣装で歌って踊る「マツケンサンバⅡ」が大ヒットしたのは2004年のこと。暮れのNHK紅白歌合戦にも初出場を果たした。
「この前、認知症予防の専門医と話す機会があり、たまたまサンバの話になった。先生がおっしゃるには、高齢者の認知機能改善には『音楽を聴く』『曲調に乗って体を動かす』といった行為がいいらしく、特にサンバ調のああいう楽しく踊れる歌がいいらしいのです」
満を持して先日発表したのが、「マツケン・アスレチカ」だ。アスレチカとは、まさに運動の意味。作詞・吉峯暁子、作曲・宮川彬良、そして振り付けはマジーこと真島茂樹が担当と、「マツケンサンバⅡ」と同じスタッフが全面的にバックアップ。ド派手な衣装はさらにスケールアップしている。
「マツケンサンバに関しては、高齢者層を意識して作ったものではありません。舞台公演の歌謡ショーのフィナーレを飾る曲としてふさわしい、華やかさを考えて作ったもので、実際のところ、ヒットする10年も前から歌っていた曲なのです」
テレビCMやCS放送で注目され、10年後にたまたま評価された。真島とは生まれも育ちも違うが、同学年ということもあって20代のころから気心が知れた。元日劇のトップダンサーであった真島は、後に森繁久弥のミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」や、「王様と私」、舞台「星降る里」などに欠かせない俳優として活躍した。松平は若いころに日劇の大ファンで、劇場に通っていたという。