音楽で認知機能改善が 新曲は老人ホームでの体操も想定
「今回のアスレチカについては、老人ホームでの体操も想定していますし、お年寄りの方々に元気になってもらいたいという思いは強くあります。私自身、大きな声を出すことによって元気になりますし、とにかくお風呂場などで声を出してもらいたい。24歳で『暴れん坊将軍』をやって、ありがたいことにそのころから応援してくれる人たちがいます。あれから30年、40年ですので、もう80歳くらい。中には亡くなった人もいますしね」
松平自身は父を16歳で、母も10年後の26歳の時に亡くしているので介護経験はない。だが、亡き両親の老後の世話をする光景をファンに重ねているに違いない。
「両親はともに明治時代の生まれですから、生きていれば100歳を越えています。母は69歳で他界しましたので、今にして思うとまだ若かった。本当はもっと親孝行したいという思いをずっと持ち続けていました。全然しゃべらない女性でした。酒乱ぎみの父が酔って私に暴言を吐いたりする時は、いつもかばってくれた。まだ小学生の低学年のころは、身長150センチしかなかった母の“大きな背中”に隠れていた記憶があります。一番下の末っ子だから、とくにかわいがってくれましたね」
松平は調理の腕前もプロ並みとして有名だが、どうしても勝てない母の料理があるという。それは、肉の代わりにちくわが入った「ちくわカレー」だった……。