がんそっくり? 認知症発症メカニズムの輪郭が見えてきた

公開日: 更新日:

 認知症の7割を占めるアルツハイマー型認知症は「アミロイドβ(Aβ)」と呼ばれる脳内のタンパク質が原因と信じられてきた。加齢により代謝が滞ってAβが蓄積。その毒性で脳神経がダメになるというのだ。この仮説に基づき脳内のAβを減らす薬が開発されたが、ことごとく治療に失敗。近年は同じく脳神経にたまるタウタンパク質をターゲットにした研究が増えている。はた目にはアルツハイマー病の研究は袋小路に入り込んだかのようにも見える。しかし、基礎医学研究者の間では、すでにアルツハイマー発症システムの輪郭は捉えているという。放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部の樋口真人部長に聞いた。

「亡くなった人の脳を調べることで、アルツハイマー病の発症メカニズムの真相が明らかになっています。まず、Aβとタウタンパク質は、独立した形で特定部位にたまります。50歳くらいまでに半数の人の脳内(主に記憶をつかさどる海馬のあたり)の神経細胞内にタウタンパク質が蓄積。60歳くらいになると今度は、大脳皮質(知覚、随意運動、思考、推理、記憶などをつかさどる)にAβが蓄積します」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  4. 4

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 7

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  3. 8

    和田アキ子戦々恐々…カンニング竹山が「ご意見番」下剋上

  4. 9

    紀香&愛之助に生島ヒロシが助言 夫婦円満の秘訣は下半身

  5. 10

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係