アルツハイマー病の新たな“共犯者”ミクログリア細胞の正体

公開日: 更新日:

「さらに、特定の遺伝子に欠損や異常があるとミクログリアがあまり活性化しない、または活性化してもエネルギー不足で活性化が長続きせずに死んでしまいます。そうなると、脳内の不要な老廃物を掃除できなくなる。この場合もまた、アルツハイマー型認知症を招くことになります」

 ミクログリアは認知症以外に痛みや自閉症などの発達障害にも関係していることがわかっている。

「痛みのシグナルは脊髄を介して脳に伝わるため、脊髄のミクログリアが過剰活性すると痛みが強く長く残る可能性があります。また、ミクログリアはあまり使われないシナプス(神経細胞同士のつながり)を刈り込み整理するなど、脳神経細胞の正常な発達を補助する役割があります。過剰に活性化したり、機能が低下すると、神経回路の整理がうまくいかず自閉症などの発達障害を発症させることがあるのです」

 ミクログリアの研究から目が離せない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動