著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

死亡リスク増加の報告 「夜型」の生活は本当に体に悪いのか

公開日: 更新日:

 夜は早めに寝て、朝早く起きる朝型の生活は、夜遅くまで起きている夜型の生活に比べて健康に良いイメージがあります。夜遅くまで起きていると、生活習慣が乱れがちになることは想像しやすいでしょう。しかし、このような生活スタイルの違いが健康状態にどのような影響をもたらすのかについて、あまりよく分かっていませんでした。 そんななか、朝型/夜型の生活と健康状態との関連性を検討した研究論文が、国際時間生物学会誌2018年8月号に掲載されています。

 この研究では、英国の大規模データベースに登録されている38~73歳の43万3268人が対象となっています。被験者は「明らかな朝型」「どちらかと言えば朝型」「どちらかと言えば夜型」「明らかな夜型」の4つのグループに分類され、死亡リスクの他、精神疾患、胃腸の疾患、糖尿病などの発症リスクが検討されました。なお、結果に影響を与え得る、年齢、性別、人種、喫煙状況、睡眠時間、社会経済的状況や合併症の有無などの因子について、統計的に補正を行って解析しています。

 平均で、6.5年にわたる追跡調査の結果、明らかな朝型の人と比べて、明らかな夜型の人では、糖尿病が1.3倍、精神疾患が1.94倍、神経疾患が1.25倍、胃腸の疾患が1.23倍、死亡のリスクが1.1倍、統計学的にも有意に多いという結果でした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も