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中山祐次郎外科医

1980年生まれ。鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院大腸外科医師(非常勤)として10年勤務。現在は福島県郡山市の総合南東北病院に外科医として籍を置き、手術の日々を送る。著書に「医者の本音」(SBクリエイティブ)、小説「泣くな研修医」(幻冬舎)などがある。

むしろ安心?診察中に薬辞典を開く医者は信用できるのか

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 ――最近は少なくなりましたが、上から目線の医者も見かけます。

「例えば、患者の無知を叱る医者がいます。患者さんの『これは他人にうつったりしますか?』という質問に対し、『そんなことはあるわけない』と答える。医者にとっては常識でも、患者さんにとっては違います」

 ――医者との良好な関係を築く「患者力」という言葉もよく聞きます。いわゆる、アドヒアランス(治療や服薬に対して患者が積極的に関わり、治療を受けること)が良い患者のことです。

「私は患者力という言葉は本質的に好きではありません。それは医療サイド視点の言葉だからです。とは思いつつ、現状は医者は業務過多で、外来は長く待たされて3分診療です。医者のポテンシャルをうまく引き出すため、待ち時間に『どのような症状が』『いつから』『どんな経過で』『一番つらかったのはいつで』『どんな時にその症状は悪くなり』『いま一番困っていること』『医者に聞きたいこと』をメモにしておいたりすると、初めての受診でも医師に症状が伝わりやすくなり、お互いに理解が早まります」

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