大事なのは子供や周囲の「幸せに生きてほしい」という気持ち
認知症になっても感情は失われない。認知症を恐れたり、拒絶して接すれば、親にストレスを与えてしまう。とにかく機嫌よく生きてもらうこと。「ボケもかわいいもんだ」と受け入れ、ネガティブな言動は封印し、さまざまなシーンで「おいしいね」「楽しいね」「よかったね」といったポジティブな言動で接すること。そうすれば親の機嫌はよくなり、幸福感に浸ることができる。そうした時間を増やすことが、結果として認知症の進行を抑えることにもつながる。
子どもや周囲の「長生きしてほしい」という思いが込められた言動は親を幸せにする。ボケても幸せな人生を送る人は、見守る家族や周りの人たちの正しい理解、そして温かな気持ちに支えられているのである。 (おわり)