専用のブラシと洗浄剤を使う 正しい入れ歯の手入れと保管法
【Q】 特別養護老人ホームで介護職員として働いています。入居者の入れ歯の手入れはどのようにするのが正しいのでしょうか?
【A】 入れ歯の形態と材質を把握したうえで、正しい清掃方法と保管方法を考えましょう。
入れ歯には「部分入れ歯」と「総入れ歯」があります。その大きな違いは、歯が残っているかいないかで、部分入れ歯は残っている歯に負担をかけて装着し、総入れ歯は歯ぐきにくっつけているだけです。材質も、ピンク色のレジン(プラスチック)と人工の歯だけでできているものもあれば、金属を使って薄く仕上げているものもあります。
清掃方法で一番大事なのは専用のものを用いることです。歯ブラシとは違う専用のブラシがあり、歯磨き粉も専用の義歯洗浄剤があるのです。レジンは「多孔質」といって、顕微鏡で見ると目に見えない穴がたくさん開いていますから、その穴に汚れ(プラーク)がたくさん付着していきます。専用のものがあるのは、入れ歯を傷つけないようにするのと、汚れが付着しやすい材質なためです。市販のものだけでなく歯科医院で販売されているものもとても多いので、かかりつけの歯科医院で相談されるのがいいでしょう。