総入れ歯が合わない 何度作り直してもなかなか合わない
【Q】総入れ歯なのですが、何度作り直してもなかなか合いません。どうしたらいいでしょうか?
【A】「インプラントオーバーデンチャー」という方法があります。2~4本のインプラントを埋入し、入れ歯の裏側にマグネット(磁石)などのアタッチメントと呼ばれる維持装置を接続して入れ歯を安定させる方法です。
総入れ歯と比べて食事や会話のときに外れにくく、インプラントですべての歯を作るインプラントブリッジよりも本数が少なくて済むため、費用も抑えられるのが利点です。
総入れ歯でも部分入れ歯でも維持・安定できるように考案された方法で、多くの方に使われています。
僕の患者さんで、30代ですでに総入れ歯だった方がいます。もともと歯周病があって高校生の頃から歯を失っていったということで、気の毒な経験をされていました。初めは「合う入れ歯を作りたい」という理由で来院されたのですが、その原因は非常に強い「嘔吐(おうと)反射」を抱えていらっしゃることでした。若い頃に受けた歯科治療が原因なのか、吸着効果が強く得られるように総入れ歯を大きく作ってしまうと、嘔吐反射があるので入れていられないのです。