感染封じ込め成功国からの帰国<1>マスク姿は街から消えている
国民も、今回のコロナ感染対策に協力的だったが、政府の対応も素早かった。「台湾・中央感染症指揮センター」を設立し、海外からの台湾入国を遮断する。当初、市民もマスク購入に薬局に殺到し、品不足になるが、急ぎ国内生産量を中国に次ぐ、世界2位までに高めた。
バス、地下鉄、電車、新幹線、タクシーなどの乗り物利用者にはマスク着用を義務付ける。飲食店や公共施設では、マスクを着けていない客の入場を禁止した。
「駅前などに警察官が立ち、もし違反すると100万元(日本円で約300万円)の罰金を請求するといったニュースも流されておりましたね」(古川さん)
■罰金は300万円
感染者の経路も徹底的に追跡して隔離。コロナ感染者総数480人、死亡者数7人(8月10日現在)。人口の差はあれ、目下、第2次感染の猛威に見舞われている日本感染者数の約半日分である。
世界に先駆けて、コロナ感染の封じ込めに成功し、台湾は世界中から称賛された。