コロナ禍のインフルエンザ対策<下>熱が出たらどうすべきか
行政検査になると、検査の必要性は保健所が疫学調査の観点から判断する。それを民間検査機関の参入を促し、検査件数を増やすためにPCR検査や抗原検査が保険適用になった経緯がある。それによって医師が必要と判断すれば、保健所を経由せずに民間検査機関に検体の検査を依頼することができるようになったわけだ。
③の「委託契約」とは、自治体から行政検査の委託を受けた医療機関ということになる。委託契約を結ぶには、感染防止の設備や対策、普通の患者と新型コロナを疑う発熱患者が一緒にならないように、空間を分けたり、診療時間を分けたりする必要がある。それらの条件を満たす施設でなければ委託契約は結べない。
■身近な医療機関に早めに相談を
行政検査の場合、検査費用の自己負担分は公費で補助されるので無料。一方、自費(2万~4万円台)のみのPCR検査を行っている施設は、発熱などの自覚症状がなく、濃厚接触者にも該当しない人を検査の対象としている。たとえば出張前や地方に帰省する前に検査を受けておきたいと希望する人たちだ。