心臓と大きく関わっている脳梗塞は総合的な治療体系が必要
これまではバラバラだった「脳」と「心臓」の分野それぞれの専門家が、脳梗塞に対して一緒になって対応していく。そろそろそのタイミングが熟してきたと感じています。
脳梗塞に代表される脳血管疾患に対し、脳と心臓を含めた総合的な新しい治療体系が構築されれば、パンクが懸念されている国の医療費を大きく抑制できます。現在、脳血管疾患の医療費は国民の総医療費の4・2%を占めています。金額にすると約1兆8000億円に上ります。この数字は、純粋な脳血管疾患の治療に対する医療費で、脳梗塞によって必要になる可能性が高い介護や介助といった日常生活を送るためにかかってくる医療費は含まれていません。新しい脳梗塞の総合的な治療体系は、そうした費用も含めて大幅に全体的な医療費を削減できる可能性があるのです。
「隗より始めよ」という故事に倣い、いま私は脳と心臓の分野を統合した脳梗塞に対する総合的な治療体系の構築に着手しています。次回、詳しくお話しします。
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