食事は「一汁三菜の時は少なくとも2品はノンオイル」で
糖尿病というと「食事制限が大変な病気」という印象を持っている方が多いかもしれません。糖尿病と診断された患者さんの中には「好きなものが食べられなくなる」と肩を落とす方もいます。
しかし実際のところ、糖尿病だからといって「食べてはいけない食品」はありません。もちろん糖尿病が進行し、合併症のひとつ「糖尿病腎症」を発症すると、肉や魚、大豆・大豆加工食品といった高タンパク質の食品は摂取量が制限されます。それでも「高タンパク質の食品は食べてはいけない」とはなりません。量は少なめになるものの焼き肉も食べられます。
糖尿病患者さんに求められる食事は、「さまざまな食品をバランスよく食べる」。肉に偏る、甘い物を食べ過ぎる、一食の大半をご飯や麺類などの糖質が占める――などは避けることです。
理想は主食(ご飯や麺類などの糖質)、肉または魚料理が1品、野菜、キノコ、海藻類、大豆・大豆加工食品の料理が複数品。そして、一日のうち1~2回は卵料理や汁物を食べる。
もし牛丼が食べたいなら、丼ではなくお茶碗に軽く一膳にし、牛肉のほかホウレン草のおひたし、ワカメの酢の物、ひじきと大豆の煮物、冷ややっこ、野菜たっぷりの味噌汁などをプラスする。