開発が進む「てんかん発作予知AIシステム」の仕組みと精度
スマホで兆候を警告
このAIは「異常検知」というアルゴリズムで解析している。実際のてんかん発作前の患者の心拍データは集めにくいので、AIに学習させているのは発作がないときの患者のデータが中心になる。複数の病院に協力してもらい、実際の発作前後の患者のデータも参考にしているという。
「アプリは最低限の機能は完成しています。AIの方は、もっとデータを集めてさらに性能を上げていく必要があります。精度は、感度80%前後が目標です。いくつかの製薬会社が発作前に服用する抗てんかん薬の開発を進めているようですので、予知システムと組み合わせることで難治性の発作をかなり制御できると考えています」
このシステムは日本医療開発機構の「医工連携・人工知能実装研究事業」に採択されていて、2024年までに治験を開始する予定という。