著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

自由に使える時間が多ければ幸せなのか 米専門誌で研究報告

公開日: 更新日:

 全米を対象とした調査では、米国人の約半数が「自分がやりたいことをするための時間がない」と答えているそうです。時間に追われていると感じている人では、自分が好きなことをする余裕もなく、当然ながら幸福度は低下すると考えられます。

 ただ、時間が有り余っていても退屈を覚えることがありますよね。自由に使える時間の量と幸福度の関連性を検討した研究論文が、米国心理学会誌の電子版に2021年9月9日付で掲載されました。

 この研究では、米国人材マネジメント協会が実施している調査データから1万3639人(平均42.3歳)、そして米国労働省の労働統計局が実施している「時間の使用実態調査」のデータから2万1736人(平均47.9歳)が対象となり、自由時間の量と主観的な幸福度の関連性が検討されました。なお、研究結果に影響し得る性別、年齢、配偶者の有無、雇用形態、学歴などの因子について、統計的に補正して解析をしています。

 その結果、2つのデータのいずれにおいても、自由時間が増えると主観的な幸福度が増加したものの、ある時点を超えると幸福度はそれ以上に増加せず、むしろ低下するという関連性が認められました。「時間の使用実態調査」のデータからは、自由時間が1日に2時間を超えると、主観的な幸福度は横ばいとなり、5時間を超えると低下するという結果が得られています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり