ウイルス感染予防のために正しい「うがい」をマスターしたい
歯周病を予防するためには原因となる歯垢をしっかり取り除き、口の中の歯周病菌を減らすのが大切で、ブラッシングによる「歯磨き」が欠かせない。ただ、歯磨きができない状況でも、ブクブクうがいが有効だという。
「しっかりとしたブクブクうがいは、歯や歯茎の汚れを取り除いたり、細菌を減らして口腔内の環境を整え、虫歯や歯周病を予防する効果があります。5~6回ほど軽くブクブクするくらいでは不十分です。毎食後、5~10ミリリットルの水を口に含み、30~60秒間ほどかけて左頬・右頬・上唇・下唇ごとに10回程度ずつ、速く強くブクブクとしっかり音を立ててうがいしてから吐き出します。しっかりしたブクブクうがいは歯ブラシが届かない細部まで洗浄できますし、口腔内の細菌を減らせるので、歯磨きが不十分になりがちな高齢者にとっては肺炎予防にもなります」
フッ化物水溶液などフッ素入りの洗口剤を使うとより効果的だという。1日1回、洗口剤によるブクブクうがいを幼稚園から中学校まで続けた結果、50%以上の人に虫歯予防の効果があり、20歳になった時点ではうがいをしなかった人と比べて虫歯の数が50~58%も減ったという報告もある。正しい方法で継続すれば、ブクブクうがいだけでもたしかな効果が期待できるのだ。