佐野史郎さんがTVで公表 多発性骨髄腫は幹細胞移植の成否がカギ
その症状の一つが免疫機能の低下で、ふだんは風邪をひかない人も風邪をひいたりします。当初の発熱は、この免疫機能の低下によるものでしょう。がん化した形質細胞は骨に集まって腫瘍を形成することもあり、骨量が減少します。それが生じやすい骨が骨盤や脊椎、肋骨などで、骨の痛みや骨折もよくある症状です。腰痛も、このせいかもしれません。
前述したMタンパクの断片は、最終的に腎臓に集まり、ろ過機能を障害するため、腎機能障害を起こします。これが3つ目です。
「(発表した)腎機能障害はその通りで、血中の白血球の数値の異常から腎機能の低下が分かり、そこから詳しく調べたところ多発性骨髄腫と判明した」のが診断までの経緯だと語っています。
佐野さんが経験した症状のほかには、赤血球の低下による貧血や息切れ、血小板の異常による出血などが見られるほか、骨の破壊が進むと、血液検査で血中カルシウム値が高くなり、口が乾くことも珍しくありません。骨粗しょう症と誤診されて診断が遅れることもあり、要注意です。