著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

新型コロナのパンデミックで子供の感染症が激減? 英で報告

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスのパンデミックは、世界各国の小児医療にも大きな影響を及ぼしました。麻疹(はしか)やポリオなど、ワクチンの定期接種プログラムが中断された国も多く、1歳未満児の約8000万人に影響が出たそうです。ワクチンの定期接種が集団レベルで中断されることはまた、予防可能な感染症に対するリスクが懸念されます。

 一方で各国政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、都市のロックダウンに代表されるような社会的な感染対策を実施しました。人の流れが抑制され、感染に対する関心が高まることで、新型コロナウイルス以外の感染症リスクも低下する可能性があります。

 そんな中、小児感染症に対する新型コロナウイルスパンデミックの間接的な影響を検討した研究論文が、英国医師会誌の電子版に2022年1月12日付で掲載されました。この研究では、19種の感染症で英国の病院に入院した小児患者数を、新型コロナウイルスのパンデミック発生時(2020年3月~2021年2月)と、パンデミック前(2017年3月~2020年2月)で比較しています。

 解析の結果、19種の感染症のうち、腎盂腎炎(悪化した膀胱炎)を除くすべての感染症において、入院患者数の減少が認められました。入院数が最も減少した感染症はインフルエンザで94%の減少、次いで、はしかが90%の減少を認めました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  3. 3

    悠仁さまの進学先に最適なのは東大ではなくやっぱり筑波大!キャンパス内の学生宿舎は安全性も高め

  4. 4

    過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?

  5. 5

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  1. 6

    《次の朝ドラの方が楽しみ》朝ドラ「あんぱん」の豪華キャストで「おむすび」ますます苦境に…

  2. 7

    国民民主党・玉木代表まだまだ続く女難…連合・芳野友子会長にもケジメを迫られる

  3. 8

    「人は40%の力しか出していない」米軍特殊部隊“伝説の男”が説く人間のリミッターの外し方

  4. 9

    瀬戸大也は“ビョーキ”衰えず…不倫夫をかばい続けた馬淵優佳もとうとう離婚を決意

  5. 10

    迫るマイナ保険証切り替え…政府広報ゴリ押し大失敗であふれる不安、後を絶たない大混乱