子供の聞こえづらさ対策の遅れは生活や学習に大きく影響
補聴器の可能性を知っていただくため、前回に続いてお子さんの難聴と補聴器の役割についてお話ししたいと思います。
聞こえづらさがあっても、お子さんはそれを口に出して訴えられません。特に軽度の場合、大きい音にはしっかり反応するため、周囲の大人も気づきにくい傾向があります。
しかし成長の過程で、言葉の遅れや発音の様子から、「もしかして」と思う場面が出てくるかもしれません。生まれながらにして両耳に障害のある赤ちゃんは1000人に1~2人いるといわれています。
聞こえにくい状態が長期間続いてしまうと、音声の獲得が困難になり、その後の生活や学習にも大きく影響が出てきます。出来るだけ早いタイミングで難聴を発見し、適切な治療や、人工内耳の検討、補聴器の装用などを行うことが求められます。
先天性難聴の原因のひとつに妊娠中のお母さんが風疹にかかり、赤ちゃんが風疹ウイルスに感染してしまうことがあります。妊娠を希望する女性はパートナーと共に風疹の予防接種を受けておくことも大事でしょう。