「お願い、話しかけないで」から「どんどん話しかけて!」へ
昨年は、新型コロナの流行に日常が激変し社会全体が揺れた年でした。
それでも新しい年を迎え心機一転、補聴器により新しい世界へ一歩踏み出そうとしている方もいることでしょう。
愛媛大学教育学部の立入哉教授が、補聴器は音を補うだけでなく人の生きざまをも変えるものだとおっしゃっていたことを改めて思い出します。
お客さまからよく聞くのが、補聴器をつける前はどうしても「お願い、私に話しかけないで」と思っていたということです。聞き返すのも相手に悪いし、その場の雰囲気も悪くするから笑ってその場をやり過ごすというものです。
そういった方が、補聴器をつけると一転「どんどん話しかけて! って思うようになる」といいます。実際、初めてお会いした時と比べ見違えるほど明るいお顔や、今までになかった笑顔を見せていただけることがあります。
前出の立入教授のご専門は「子どもの補聴器」なのですが、お子さんの場合は、ご両親や周囲が補聴器に対して肯定的で前向きな姿勢になることが第1ステップとおっしゃっています。それは大人の場合でも同じ。周りの人の支えや励ましはとても大切です。