盲腸の根治的治療は手術 薬物治療だけでは再発する可能性あり
なぜなら、薬物療法だけで治療を終えると再発するリスクがあり、その再発率は20%程度と決して低いとは言えない数字だからです。
しかも再発した場合、手術する・しないにかかわらず、最低でも数日間の入院が必要となり、経済活動や家庭生活の中断を余儀なくされます。あらかじめ余裕を持って手術することのメリットは言うまでもなく、しかもその手術が日帰りならば、なおさらではないでしょうか。
そもそも、元々ある虫垂を全て切除して大丈夫なのかとお思いの方もいらっしゃるかもしれません。合併症がなく治療が行われた場合、後の日常生活に悪影響を及ぼすリスクは低いと思われます。むしろ炎症を繰り返す臓器をそのままにすることの方がよくないこともあります。
虫垂炎の日帰り手術を受けるためには、薬で散らして痛みがなく、症状が安定していることが条件となります。散らし方については、通院による場合でも、4~5日の入院による場合でも、痛みがなくなっていれば一定の期間をおいて手術を行います。当院では元の炎症の程度にもよりますがおおむね1カ月程度としています。