脳梗塞による左麻痺が起こった原因は隠れた膵臓がんだった
Bさん(58歳・男性)は、昨年の会社の健診で肝機能異常を指摘されたのですが、病院を受診していませんでした。以前、脂肪肝と言われたこともあり、きっとそのせいだろうと思っていたことに加え、コロナの流行が下火になってから受診したいと考えていました。また、1カ月前から食欲がなく、だるさを感じていたことも、暑さのためと思っていました。
その日も暑い一日でした。営業の仕事で、午後になって車を運転し、5件の顧客を回りました。夕方、とても疲れた感じがしたので会社には戻らず、自宅に直接帰りました。冷たいビールを楽しみに喉の渇きをガマンして、帰宅してすぐに風呂に入りました。
異変は風呂から上がって体を拭いている時に起こりました。左手に力が入らず、バスタオルがつかめません。さらに左足も思うように動かないのです。Bさんは奥さんを呼んで着替えを手伝ってもらい、救急車をお願いしてF病院に搬送されました。
医師による救急外来での診察後、すぐに頭部CT検査が行われ、「脳梗塞、左不全麻痺」と診断されてそのまま入院となりました。