「燃え尽き症候群」は誰でもなりうる…WHO国際疾病分類の最新版に追記
では「燃えない」は?
例えば、全く興味の持てない部署に配属されたケースを想像するとわかりやすいのではないだろうか。モチベーションが上がらず仕事に身が入らない。年月の経過とともに、周囲との業務レベルに差がどんどん開き、一層やる気を失っていく。どんなによい薪や環境があっても、頑張る理由を見いだせずやる気や気力が湧かなければ、燃えないままに、燃え尽き症候群に至ってしまう。
「近年、この『燃えない』タイプが特に若い人の間で増えているように感じています。学生時代は趣味や価値観の合う人と交流し没頭することができていたのが、社会人となり意に沿わないことにも取り組まなければならなくなる。しかしそれにうまく対応できない。コロナ禍で人間関係が希薄になり、意欲が持てないときに自分をどう鼓舞していいかわからない、誰にも相談できないでいる人が多い印象です」
燃えないタイプは全体の15%。また、燃え尽き症候群の半数は、複数タイプが混在していたり、明確に識別できない。
「メンタル疾患にまで至っていない燃え尽き症候群の段階なら、自分で対策を講じれば健全な心身を取り戻せます」