若い女性が性感染症クリニックに押しかけるワケ 東京の夜の繁華街に異変が
しかし、週刊誌の報道通りならHIV感染者が増えて、もっと大騒ぎになっているのではないか?
「HIVの陽性検査の判定結果は、2カ月後になります。まだ数字が出ていないのかもしれません」(保健所関係者)
■抗HIV薬の改善も一因か
気になるのは、直近のHIV検査で「シロ」と判定されても、性的接触を続けていれば、いずれ「クロ」になる可能性が高いこと。
「女性が性感染症クリニックに押しかけているのはその対策のためです。近年、HIVに関する医薬品治療が急速に改善しており、HIV感染者と性的接触を行ってもHIVに感染するリスクを低減する予防法があるのです」(前出の尾上医師)
ひとつは、「PEP」(ペップ=暴露後予防内服)。HIVに感染したかもしれない行為の後、72時間以内に内服を開始し、1日に1回か2回(薬の組み合わせによる)の内服を28日間続ける。WHO(世界保健機関)の調査報告では、HIV感染者の80%以上に症状の低下が見られたという。