物価上昇前に検討したい 人工骨を使わない歯科インプラント
■手術が楽で長持ちする
それでも多くの歯科医師が人工骨を使うのは、患者のやせた歯槽骨を再生させるには人工骨が必要だと教えられ、信じているからだという。
「私はそうは思いません。現に私は人工骨をまったく使わずにインプラント治療をしており、この治療を始めて15年以上になりますが問題は起きていません」
木村院長がやせた歯槽骨を再生させる方法は簡単だ。骨を再生したい部分を専用のシートで覆い、コラーゲンや採血により患者自身の血液でつくったフィブリンの塊をその中に入れ、術後の痛みが出ないように処置するだけ。3カ月ほどで骨はインプラントに必要な骨量を回復。最初は治療した骨に負担がかからないよう、硬いものを食べないよう心がけなくてはならないが、1カ月も経つと再生した骨の骨密度が向上して、自家骨と変わらなくなるという。
「人間は欠けた組織を再生する能力があり、再生に必要な時間、細胞、十分な空間があれば再生できます。人工骨は空間をつくるためのものに過ぎず、それ自体に骨を再生する力はありません。私が人工骨でなくコラーゲンやフィブリンを使い、極力固形物を入れないのは早く痛くなく骨を再生するのに役立つからに過ぎません。私は人工骨を使うよりはるかにトラブルは少ないと感じています」
歯科インプラントを検討しているのなら、人工骨なしのやり方も検討してみてはどうだろう。