著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

健康のための万能薬「マイオカイン」はスクワットで増やす

公開日: 更新日:

 では、どのようにしてマイオカインは人間の体で作られるのか? 下半身、特に太ももやふくらはぎの運動が大切だといわれています。マイオカインは新しい筋肉を作るときのみに分泌されるといわれており、出来上がってしまっている筋肉を鍛えても、その効果は期待できないそうです。地球上の金の埋蔵量は決まっている、そんなイメージを抱いていただくとわかりやすいかもしれませんね。

 とは言っても、普通の人はなかなか下半身や太ももの筋肉を重点的に鍛える機会は少ないと思います。そのため、簡単なところではスクワットをするだけでも有効とのことです。

 また、あくまでマウスを使った実験ですが、首都大学東京(現・東京都立大学)の藤井らは、定期的な運動をしている場合としていない場合に、マイオカインの分泌がどう違うかを検証しています(2013年)。

 1日1時間、週に5日、12週間ほど運動させたマウスは、運動していないマウスに比べ、2倍前後のインスリン(糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持つ)の分泌量の増加が見られたそうです。

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