花粉症ピークはこれから…かゆくて目を強くこすると失明する危険
「ある男性は、ひどい花粉症で、目を強くこすったために白内障を生じました。その治療中にカメラにおけるフィルムのような働きをする網膜に大きな裂孔が両目に見つかりました。その後、網膜剥離が広がり、白内障と網膜剥離の手術を受けることになりました」
網膜は衝撃に弱く、目をこするといったちょっとした目への衝撃でも剥離を起こすことがあることが知られている。
「とくに強度近視の人や眼科検診で網膜に薄いところがあると眼科専門医から指摘を受けた人、50~60代以上で眼球の硝子体部分がゲル化して前方に引っ張られている状態の人は、要注意です。少しでも見え方に異常が出たら、面倒くさがらずに眼科専門の医療機関を受診することが大切です」
では、花粉症の人は目の対策をどうすればいいのか? まずは、花粉症対策用の点眼薬と内服薬を使うことだ。
「アレジオンLX点眼液0.1%を使うといいでしょう。2013年から発売されているアレジオン点眼0.05%の2倍の濃度で、コンタクトレンズの人でも使えます。これまでは1日1滴4回ささなければなりませんでしたが、いまは1日1滴2回で大丈夫です。一緒に花粉症の内服薬を使うといいかもしれません。私はアレジオン内服をおすすめしています」
手元に点眼薬がない場合は、冷やしたタオルでまぶたを覆うとかゆみがとれる場合があるが、まずは眼科で花粉症対策することだ。