米国で未成年トランスジェンダーへの医療禁止法が続々成立のナゼ
また、「トランスの人権を守るために社会が十分な役割を果たしていない」、と考える若者は47%。親世代の1.5倍以上で大きなジェネレーション・ギャップがあります。
しかしそれ以上に驚くのは政治的なギャップです。同じ質問に対しイエスと答えているリベラル民主党支持者は59%なのに比べ、保守共和党支持者はわずか10%にすぎません。つまり保守派であればあるほど、トランスジェンダーの権利を守ることには、非常に消極的となります。
これが保守州でのトランスの若者に対する医療禁止法につながっています。保守有権者の多くがこれを支持するため、政治家の票集めにはうってつけと言っていいでしょう。これは人工妊娠中絶と全く同じです。ちなみに反トランスジェンダーの最先鋒は、来年の大統領選で共和党の最有力候補とみなされている、デサントス・フロリダ州知事です。
こうした文化的、政治的な戦いの中で、中絶が必要でも受けられない女性たちと同様、トランスジェンダーの若者たちも、不透明な未来に向き合わなければなりません。