薬でかえってツラくなっていないか? 見直しでQOLが向上する
「昨晩かなり痛みが強かったようですが、今の痛みはどうですか?」(私)
「昨日の痛みは、だいぶおさまりました」(患者)
「痛みの程度を1から10で表すとどのくらいですか?」(私)
「4とか5ぐらい」(患者)
「それは結構痛いですね。息苦しい感じはありますか?」(私)
「喘息なので常に息苦しい感じはあります」(患者)
「脈は速いですね」(私)
「甲状腺機能異常なんですよ。その影響で脈が速いみたいです」(患者)
「今一番痛みが強いのはどこですか?」(私)
「背中です」(患者)
「普段の痛みが強いようなので吐き気止め薬のベースの量を増やしたほうがいいかもしれませんね」(私)
「痛みが減るのはうれしいですね」(患者)
患者さんとの問診の時間を十分に取ることができるのは在宅医療ならでは。薬についても、言葉を尽くして説明できます。患者さんの本音を引き出し、最善の道を探りながら薬の量や種類を決めていく。患者さん、ご家族、医療チームが一丸となって治療に取り組むため、薬の正しい知識は、患者さんはもちろん、ご家族にも持ってもらうようにしています。