肩関節の痛みに「ステロイド」と「ヒアルロン酸」はどちらが有効?
五十肩の経過は人により、まちまちです。中には、それほどひどくならず、症状が軽減していく方もいるでしょう。
しかし、次の4項目に1つでも該当するようなら、そのうち痛みが激化し、夜も眠れなくなる可能性が高い。なるべく早く治療を開始した方がいいといえます。
①夜間に痛む
②腕が上がらない
③小さな「前へならえ」をした状態で腕が外側に開かない
④昼間何もしないでいる時もズキズキ痛む
こういった症状を訴えて来院する方がいたら、肩関節を専門に診る整形外科医であれば、肩の組織に炎症が起こっていると診断します。
肩関節の炎症を抑えるためには、消炎と痛みを鎮める注射を肩関節内に打ちこみます。そしてその注射はステロイドを含むことが有効です。
ステロイド注射に抵抗があるからか、「ヒアルロン酸注射ではだめですか?」と言う方がよくいます。ヒアルロン酸は、消炎効果や、組織の柔軟性をアップさせる効果などがあります。しかし、肩の炎症を抑える点については、ステロイドに比べると大きく劣っています。
ステロイドは肩関節内へ注射しても全身への影響は少ない。すなわちデメリット(副作用)よりメリットの方が大きい。
強い肩の痛みがある場合には、ステロイド注射はどうか、主治医の先生と相談してください。