著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

嫌な体験をポジティブに捉え直す「リアプレイザル」はなぜ重要か

公開日: 更新日:

 リアプレイザルを行う際は、まず自分が感じている感情を認識するようにしてください。たとえば、大きな会議やプレゼンが控えているとしましょう。おそらく不安でストレスを感じているはず。ですから、まずはその不安をしっかりと認識すること。

 次に、その感情(不安)が、本当にそのままの意味を持っているのか、再度、考えてみます。確かに会議やプレゼンは不安かもしれません。しかし、「きちんとした説明ができれば自分の評価が上がるのではないか?」などの再評価で、新たな視点が生まれます。

 そして、その再評価した結果をもとに、感情に新たな意味づけをしてください。「自分の評価が上がるかもしれない」と考えられたなら、「だったら、どうすればパフォーマンスの高い発言やプレゼンができるだろう?」と捉え直せます。その視点を突き詰めていくことで、不安はポジティブなものへと変わっていくのです。

 実際に、リプレイザルは、現代のスポーツサイエンス界でも注目されており、アスリートの不安・緊張対策に有効であるとされているほどです。不安から起こる生理現象も、興奮によって起こる生理現象も、汗をかいたり、体が震えたりと同じようなものです。脳としては不安も興奮も区別できていないので、その生理現象に対して、脳にどんな解釈を与えるかが重要になってきます。不安を感じたら、「今、私はワクワクしているんだ」と声に出して言い聞かせる。それだけで見えてくる世界が変わってくるはずです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇