著者のコラム一覧
森大祐整形外科医

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

肩や膝に万能細胞を大量注入する「幹細胞治療」は1回100万~300万円

公開日: 更新日:

 これまで紹介してきたPRP療法は再生医療の一つですが、それとは別の再生医療についてお話ししたいと思います。幹細胞治療といいます。

 幹細胞とは、失われた細胞を再び生み出し、補充する能力を持つ細胞です。皮膚や血液のように絶えず入れ替わり続ける組織を保つために、働きます。これら幹細胞を、症状のある組織(膝、肩など)に注入する治療が幹細胞治療となります。

 幹細胞といってもいろいろな種類の細胞がありますが、代表的なものが「間葉系幹細胞」。骨髄、脂肪、臍帯(さいたい)、乳歯髄などに含まれている可能性が高いことがわかっています。

 間葉系細胞は、さまざまな細胞に分化(違う機能をもつ細胞へ変わりゆく様)していく万能細胞であります。必要に応じて形を変えられる、スーパーな能力をもつ細胞といえるでしょう。

 この万能細胞を大量に注入するのが幹細胞治療です。Aという指令では骨、Bという指令では脂肪、Cという指令では軟骨になる……。ただその指令はいつ来るかわかっておりません。つまり治療者がコントロールできるわけではありません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇