コロナ禍で「膝のメリメリ音」を訴える人が増加中…放置しても大丈夫?
記者は50代。スクワットなどで膝を曲げ伸ばしした際、かすかに「メリメリッ」という音が膝から聞こえることが気になっていた。
体を動かした際に鳴る「ポキッ」という音とは違い、「メリメリッ」もしくは「ミシミシッ」。小さな音ではあるし、痛みもなかったため放置していたのだが、最近、感じたことがないような違和感を覚えるようになった。膝の中がうずくような感覚だ。
メリメリ音はなぜ鳴るのか。大宮ひざ関節症クリニック院長、東京女子医大整形外科非常勤講師である大鶴任彦医師によれば、メリメリ、ミシミシ音は膝蓋骨(膝のお皿)の奥にある脂肪体から発生する音だという。
「本来は柔らかい脂肪体が何らかの理由で器質化して硬くなると、膝の曲げ伸ばし時に、メリメリ音が鳴ったり、違和感を覚えるようになります。ポキッという音は、膝関節を覆う袋である関節包の中にある滑膜が、曲げ伸ばし時に引っかかって鳴る音です」(大鶴院長=以下同)
「器質化」とは、体内に入ってきた異物や体内で作られる病的物質を肉芽組織が取り囲み、吸収などの処理をする現象。