前立腺がんの治療後、下腹部に不快感が出ると心配になる
Aさん(65歳・男性)は、5年前、人間ドックでの採血の結果PSA値が高く、某がん拠点病院泌尿器科を紹介され、生検で「前立腺がん」と診断されました。
がんは限局していて中リスクに分類され、「手術で前立腺を全摘」するか、「放射線治療」をするか、どちらかの選択を勧められました。
担当医からは、どちらの選択でも予後は変わらない、両治療法のメリットとデメリットなどの説明を受け、Aさんは考えました。結局、手術でのリスク、親からいただいた体にメスを入れたくない思いもあって、放射線治療を選びました。ちょうどその頃、親しかった友人が、胃がんで手術の1週間後に亡くなった知らせが届いたことが、Aさんの選択に影響したかもしれません。
その後、外来通院で放射線治療が行われ、約1カ月半、特につらいことなく無事に治療は終了し、PSA値は正常値まで低下しました。
Aさんは、心配性の性格もあってか(自分でもそう思っている)、昼は奥さん相手に冗談を繰り返していますが、夜に部屋でひとりになると、頻尿や下腹部不快感が出てきて、そんな時はがんが悪くなっているのではないかと気になりました。