家の中をチェック…冷蔵庫に賞味期限切れの食品がたまっていないか
離れて暮らす親の健康問題をチェックすることは難しい。年を重ねるごとに「元気かい?」「あぁ、元気だよ」なんてやりとりだけで安心できないことは、多くの介護経験者がうなずくはず。では、何をもとに判断するべきか。
私の母の場合、80歳を過ぎた頃からそれまで日常的に使っていた携帯電話の扱いが怪しくなっていた。たとえば、こちらから電話をしてもなかなか出ない→いつもどこかに放置していた。いつかけても電波が届かないか電源が入っていない→充電していない。変な時間に突然電話がかかってくる→使い方がわからなくなりいじっているうちに通話になるなど。
一度歯車が狂いだすと、いくら教え直しても覚えることはなく、同じ間違いを何度も繰り返した。こちらから電話を何度かけてもつながらず、仕方なく車で1時間かけて実家に様子を見に行くことが増え、便利な機械も心配の種になってしまった。
もっと昔から使っていた電子レンジでも同じことがあった。温めたいものを皿に盛り、自動ボタンを押すだけの簡単操作ができないのだ。目立つよう使い方を紙に書いて貼っても、うまくできない。そのうち、温めるのが面倒になったのか、冷凍食品をそのまま自然解凍して食べていた。