中川恵一
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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

古村比呂さんは抗がん剤22回…長期の静脈注射ではCVポートの検討も

公開日: 更新日:

 抗がん剤について、読者の皆さんはどう思われているでしょうか。「副作用がつらい」「最後の手段」といったイメージを持っている方は少なくないでしょう。

 そのイメージを覆しているのが、ステージ4の子宮頚がんで闘病中の女優・古村比呂さん(58)です。

 13日に更新したブログによると、抗がん剤治療は22回目。これだけ長く治療を続けていられるのは、副作用の管理がきちんとできているのだと思います。

 その22回目は無事投与が終了したそうですが、気になる表現もありました。薬剤を静脈から投与する際、針を刺す看護師に「血管が硬くなってますね」と指摘された点です。

 針を刺した部位が赤くなる、痛む、腫れるといった症状は、さまざまなワクチン接種や採血などでも経験したことがあるでしょう。治療や検査などで針を繰り返し刺していると、その部位が突っ張ったり、硬くなったりします。これを避けるには、できるだけ太い静脈を使用したり、刺す部位を変えたりすることが大切です。

 さらに注入する薬剤の影響もあります。どんな薬剤であれ、皮膚や血管などの細胞には炎症が発生。特に抗がん剤はじめ、がんに使われる薬は強いため、薬剤が漏れて皮膚に付着すると、水ぶくれや潰瘍ができたり、薬剤が通る静脈内では静脈炎になったりする恐れもあるのです。

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