小児性愛症は治療が必要(3)0歳の娘との“行為”の動画投稿を繰り返し…
ちょうどその頃、妻の妊娠が判明し、娘の誕生を喜んだB氏は食事や入浴、おむつ交換といった娘の様子を妻と写真に収め、育児にも励んでいた。やがて「娘の可愛さを共有したい」と考えるようになり、かつてのコミュニティーに撮影した写真の投稿を始めた。
さらにその欲求はエスカレートし、「娘と自分の陰茎を写した写真を撮りたい」と、娘に自分の陰茎を握らせたり、娘の脇の下に陰茎を挟んでしごく行為を行い、その様子を動画で撮影して約50回にわたり投稿した。
娘が1歳になった頃、そのコミュニティーを発見したNPO団体が通報し、B氏は児童ポルノ製造および提供、強制わいせつ容疑で逮捕後、起訴された。
性加害者の治療を行う性障害専門医療センター(SOMEC)代表理事の福井裕輝氏はこう話す。
「性嗜好障害は、発症の原因を明確に特定するのが難しく、過度なストレスや、一時の軽い気持ちで盗撮に成功したなど、ささいなきっかけで引き起こされます。とりわけ実子に対する性加害の場合、家族が表沙汰にしたくないとの思いから、公になりにくく事件化されにくい。依存症のひとつなので歯止めが利きません。自分だけでなく、家族に被害を与えないためにも、性加害専門の医療機関で治療を受ける必要があるのです」 (つづく)