選択を見誤らないために事前に情報や環境を整理する…考えすぎない
選択や決断において「情報過多」は時に弊害となってしまいます。以前、このコラムで紹介した、ラドバウド大学の心理学者ダイクスターハウスが行った中古車を使用した実験でも「考すぎない無意識の判断を軽視できない」ことは明らかでしょう。
ダイクスターハウスは、こうした考えすぎない選択に関する実験をいくつか行っているのですが、次の実験(2009年)もとても興味深い内容です。
それは、被験者を3つのグループに分け、サッカーの試合の勝敗をそれぞれ予想してもらうというものでした。3つのグループとは、①よく考えて選ぶグループ②勘(当てずっぽう)で選ぶグループ③短時間で選ぶグループ。
③のグループはあれこれ考えられないように、予想の直前に試合とは関係ない課題(パズルなど)を行ってから、時間のない中で予想を行ってもらいました。
その結果、もっとも予想の正解が多かったグループは③だったそうです。しかも、その正答率は①と②のグループの3倍以上だったというから驚きです。